日本全国には独特な駅弁が販売されています。
例えば兵庫県で販売されているひっぱりだこ飯。
こちらのお弁当は明石海峡大橋完成記念で発売されたお弁当で、現在でも多くの観光客を魅了しています。
蛸壺風の陶器の中には炊き込みご飯や季節の野菜などが入っており、容器とおかず両方で楽しむことができるお弁当です。
このように駅弁は観光客を楽しませる工夫がたくさんありますが、青森県弘前市にも見た目やお弁当の中身に趣向を凝らしている駅弁がたくさんあります。
今回は青森県弘前市で販売している駅弁の中から厳選していくつか紹介したいと思います。
いったいどのような駅弁が弘前市で販売されているのでしょうか。
限定ランチやお寿司などを販売している日本料理・味新
青森県弘前市にある味新。
味新は日本料理をメインにした店舗で、リーズナブルな価格でお寿司や定食などを提供しており、多くのお客様で賑わっているお店です。
いったいどのようなメニューをお客様へ提供しているのでしょうか。
例えば、味新では平日限定のランチメニューを販売。
こちらの限定ランチメニューはスペシャルチラシ丼〈950円税込〉です。
こちらのスペシャルチラシ丼は仕入れ状況によって提供できない場合があり、提供数はなんと2~3食とかなりレアなランチメニューです。
他にも味新では日替わりで色々なお寿司が入った握りランチ〈950円税込〉やチラシ丼〈950円〉なども販売しています。
また味新はディナータイムになると、いくら・ウニ・えびなどその日の仕入れ状況によって握りの内容が変わるお任せ握り特上〈3800円〉や、ウニ・いくら・カニの3食丼に加え、てんぷらやお吸い物がセットになった豪華3色丼〈4000円~時価〉などの丼ぶりも提供しています。
このようにディナータイムにも魅力的なお寿司やどんぶりを販売している味新ですが、テイクアウトメニューには他では中々見ない面白い物を販売しているので、紹介したいと思います。
お寿司屋さんでドーナッツが売っている!?
味新ではちょっと他では味わえないドーナッツを販売しています。
生クリームやチョコをふんだんに使用した甘いドーナッツではなく、お寿司がメインとなったドーナッツです。
例えばハイビスカスと呼ばれるドーナッツにはマグロやイカ・いくらなどを使用。
またガーベラと呼ばれるドーナッツにはサーモンやアボカドなどが盛り込まれています。
他にもあじさいと呼ばれるドーナッツやマリーゴールドと呼ばれるドーナッツも販売していますので、気になる方はテイクアウトしてみてはいかがでしょうか。
このように趣向を凝らしてお寿司などを販売している味新ですが、2019年頃、他の駅弁事業者から駅弁事業を引き継いで駅弁を製造しています。
いったいどのような駅弁を製造しているのでしょうか。
弘前市内を巡りながら手軽につまめるお弁当をコンセプトに
味新で製造している駅弁は、五能線沿線の西津軽の海の幸をふんだんに盛り込んだ五能線弁当の他にも、様々な駅弁を提供しています。
例えば、弘前市内を見ながら手軽で簡単につまめることをコンセプトに製造した「津軽弘前散歩<税込1100円>」と呼ばれる駅弁。
「津軽弘前散歩」には弘前市の郷土料理で有名なイカメンチやニンジンの子和え、茄子のしそ巻きなど、コンパクトな一口サイズのおかず達が6種類ほど入っています。
そしてメインとなるのは紅ショウガできれいなピンク色に着色されたおいなりさんと若生〈わかおい〉昆布で巻かれたおにぎりです。
おいなりさんと若生昆布のおにぎりに使用されているご飯は、ふっくらと柔らかい口当たりが特徴的なつがるロマンです。
若生昆布と呼ばれるちょっと聞きなれない昆布を使用しているおにぎりですが、いったいどのような昆布なのでしょうか。
太宰治が好んで食べた津軽地方で有名な塩味と海の香りが楽しめる昆布
日本の昆布は主に90%以上が北海道沿岸で収穫されていますが、残りの10%は東北地方〈主に青森県・岩手県・宮城県〉などを中心とした三陸海岸沿岸で収穫されています。
その三陸海岸沿岸で採れる昆布の一つに若生昆布があります。
若生昆布は薄くて柔らかい昆布のことで、若生昆布で巻いたおにぎりを、津軽地方の北部では漁師の方や山へ入って仕事をする方がよく食べていたそうです。
若生昆布は自然の塩味と海の香りが楽しめ、歯ごたえもありお米とマッチした一品です。
昔から親しまれている津軽の郷土料理ですが、この若生昆布のおにぎりを文学者として有名なあの人も好んでいたそうです。
その人物とは五所川原市出身で、斜陽や人間失格などの小説を書いた太宰治です。
太宰治は夜食によく若生昆布のおにぎりを食べていたと言われています。
津軽地方郷土料理が盛り込まれ、一口サイズで食べやすい「津軽弘前散歩」。
弘前駅の東西自由通路にある「あずましろ~ど」の駅弁販売コーナーで購入できますので、ぜひこちらで太宰治も好んだ若生昆布を片手に弘前を楽しんでみてはいかがでしょうか。
白いご飯の上にたっぷり乗った豚が特徴的なとん豚弁当
弘前駅の東西自由通路「あずましろ~ど」の一角で販売している駅弁コーナー。
こちらの駅弁コーナーでは津軽の玉手箱と呼ばれる可愛らしいお弁当や肉巻きころりんと呼ばれる一口サイズの肉巻きおにぎりが入ったお弁当などを販売していますが、味新が製造している「豚とん弁当〈900円税込〉」と呼ばれるチャーミングなネーミングが特徴的な駅弁も販売しています。
「豚とん弁当」はネーミングから察している方もいらっしゃると思いますが、豚をメインにした駅弁です。
豚とん弁当を開けてみるとまずは、甘辛く煮た青森県産の豚を焼肉風に仕立てた炒め物が、白いご飯にドーンと乗っている所に視線が誘導されるでしょう。
しかしながら豚とん弁当の特徴はこれだけでなく、おかずにもこだわっています。
弘前市の特産品の一つである嶽きみのボイル
「豚とん弁当」のおかずには弘前の特産品の一つである嶽きみのボイルが盛り込まれています。
嶽きみとは青森県弘前市にある、日本百名山の一つ「岩木山」の南麓、嶽高原と呼ばれるところで栽培されているきみ〈トウモロコシ〉を指します。
この嶽きみは日本の他の地域で栽培されているトウモロコシと比べてとっても甘い点が特徴的です。
この嶽きみを豚とん弁当ではボイルして提供。
生の嶽きみよりも甘さが際立っており、とってもおいしく召し上がることができます。
他にも「豚とん弁当」のおかずには油揚げで巻いたニンジンの煮物やこんにゃくの煮物など、昔ながらの家庭料理を彷彿とさせるおかずが入っています。
スタミナが付きそうな豚とん弁当は若年層の観光客から人気を博している駅弁ですので、ぜひこちらも召し上がってみてはいかがでしょうか。
まとめ
今回は弘前市東西自由通路で販売している味新の駅弁を紹介しました。
余談ですが、味新の駅弁である「津軽弘前散歩」ですが、パッケージに弘前市のマスコットキャラクターであるたか丸君をプリント。
たか丸君は弘前城築城400年祭りがきっかけで誕生したキャラクターで、弘前城の別名高岡城〈たかおかじょう〉がネーミングモデルとなっています。
このようにパッケージでも弘前市のアピールをしている「津軽弘前散歩」。
気になる方はぜひ購入してみてはいかがでしょうか。
今回のように駅弁や飲食店などまだまだいっぱいおいしいものがたくさんある弘前市。
次回はどのような所を紹介するのでしょうか。
次回もまたお楽しみに。
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