弘前市街地の中心に位置する土手町は、老舗が並ぶ商店街として有名で、大正浪漫を感じさせる美しい建物が多く立ち並びます。
また春には桜祭り、夏はねぷたまつりなど、季節ごとに違った賑わいを見せ、県外のみならず海外からも多くの人々が訪れる観光地としても有名な街。
そんな土手町の老舗店の一つ「川越黄金焼店」と同じ店内に、本格スープカレー専門店があります。
それが「MAGARI」。
老舗が立ち並ぶ土手町に新しい風を呼び寄せた、スープカレー専門店「MAGARI」とは一体どんなお店なのか、お話を伺ってきました。
本格的でありながら、地元に合った味を追求
引用:Soup Curry Magari(@soupcurry_magari) • Instagram写真と動画
MAGARI店主の川越さんは、なんと「川越黄金焼店」の5代目にあたる方。
仙台の飲食店で経験を積み、2012年に弘前へUターン。
その後、県内のスープカレー専門店に数年勤め、店長も経験されました。
しかし川越さんは自分自身でさらにおいしいスープカレーを作ってみたいと思い立ち、独立を考えるようになりました。
独立のためにいろいろと物件を探しましたが、なかなか条件に合うテナントが見つかりませんでした。
そこで叔母様である4代目にダメもとで「川越黄金焼店」の間借りを提案したところ了承してもらうことができ、現在の形でオープンすることになりました。
店名の「MAGARI」はその“間借り”が由来しており、
現在は奥様と二人で経営されています。
弘前ではあまり馴染みのないスープカレー。
「地元の食材を使いながら、弘前独自の美味しいスープカレーを作ってみたい。」
そんな思いからスープカレー作りは始まりました。
そのため「北海道に負けない本格スープカレー」を目指しつつも、地元民の舌に合わせた味を追求することで、MAGARI独自の味が完成しました。
そして今なお日々研究し、改良を重ねているそうです。
初めはインスタを見た若い女性客が多かったそうですが、その味が地元の方々に受け入れられて客層も徐々に広がってきているとのこと。
彩りと素材の味が楽しめる「スープカレー」
引用:Soup Curry Magari(@soupcurry_magari) • Instagram写真と動画
スープカレーの特徴は、大きくカットされた野菜とお肉が入っていること。
大きくカットされていることにより、素材1つ1つの旨みや食感を、より楽しむことができます。
そして辛みとスパイシーさがありながらも、甘みと旨みが絶妙に絡み合うルーが、揚げたての野菜やジューシーなお肉の味をさらに引き立ててくれます。
また緑色や赤色、黄色など野菜の彩りによって、見た目を楽しむことができるのもカレーライスとの大きな違いです。
MAGARIさんのスープカレーは、まずは目を引き付けるために、具材を豪華に盛り付けていることもこだわりポイントとなっています。
辛さが10段階で選べるのも嬉しいポイント。
オススメの辛さは“大辛”。
カレーライスと違ってスープカレーはサラサラしていて辛さが残りにくく、辛さレベルが上がることでスパイシーさや香りの良さをより感じることができます。
辛いのが苦手な人は、“中辛”から食べてみるとよいそうです。
一番人気のメニューは「チキンレッグ」入りのスープカレー。
じっくり煮込んだチキンはジューシーで柔らかく、スープカレーとの相性が抜群!
筆者はこちらをいただきましたが、チキン以外にも半熟卵や素揚げしたジャガイモ、ニンジン、ピーマン、ナスなど、とにかく具沢山で最後まで飽きることなく食べることができました。
食べ終わった後は口の中に辛さが残ることなく、スパイスの味が余韻を残し、体がポカポカと温かくなり、心も体も満足感に包まれます。
他にも弘前郷土料理の「いがメンチ」が入ったものや、味が濃くて臭みの少ない「津軽鶏」を使ったものなど、地元の食材を意識したメニューもありました。
新鮮さとカレーとの相性にこだわった「コーヒー」
引用:Soup Curry Magari(@soupcurry_magari) • Instagram写真と動画
MAGARIさんはコーヒーにもかなりのこだわりがあります。
さまざまなコーヒー豆のテイスティングを行った末に、現在は神奈川県のスペシャルティコーヒー専門店である「Mui」さんからコーヒー豆を取り寄せています。
コーヒーは奥様が1杯1杯丁寧にハンドドリップで提供しています。
新鮮な豆を使用しているため酸味が少なく、果実のようなフルーティな香りで、スープカレーとの相性も抜群!
しかもハンドドリップで淹れているにも関わらず1杯¥420という安さ…
周りに老舗喫茶店が多いこともあり、価格を抑えていますが「正直この値段だと厳しい(笑)」と川越さんも苦笑いしていました。
女性に大人気の「スパイスラッシー」
引用:Soup Curry Magari(@soupcurry_magari) • Instagram写真と動画
カレーといえばラッシー。
MAGARIさんでは、すべて自家製の材料を使用した、手作りラッシー楽しむことができます。
さらにアクセントとしてカルダモンというスパイスを入れており、カレーを食べた後の口の中をスッキリさせてくれます。
ラッシーは女性の人気が高く、
味もプレーン、マンゴー、レモン、黒糖バナナの4種類から選べます。
また春の桜祭りに向けて、桜を使用したドリンクも考案中とのこと。
「川越黄金焼」を使用した「揚げお焼き」
引用:Soup Curry Magari(@soupcurry_magari) • Instagram写真と動画
同じ店舗内で「川越黄金焼店」の黄金焼も販売しており、待ち時間や食べ終わった帰りに黄金焼を買って帰る方もかなり多いそうです。
その中でも黄金焼を使った「揚げお焼き」がとにかく絶品!
揚げることで生地がジューシーになり、その中にしっとりとした甘さの白あんが入っています。
黄金焼を揚げることでより食べやすくなり、しっかり甘いのに不思議と何個でも食べられてしまいます。
さらに甘い揚げお焼きと、すっきりとしたスペシャルティコーヒーとの相性もバッチリ!!
スープカレーを食べた後は、コーヒーとデザートの揚げお焼きをセットでいただくのが非常にオススメです。
このようにスープカレーと黄金焼の相性が良いのは味だけではなく、「黄金焼を買いに来た人にスープカレーを知ってもらえたり、スープカレーを食べに来た人に黄金焼を買ってもらえたりして、お互いの宣伝になり嬉しい相乗効果が出ている。」とwin-winの効果もあったそうです。
スープカレーを通して、土手町を盛り上げたい
引用:Soup Curry Magari(@soupcurry_magari) • Instagram写真と動画
地元が弘前の川越さん。
「昔はいろんなお店があって栄えていた土手町だが、時代とともに店の数も減り、そしてコロナウイルスや物価高の影響によって、さらに街の活気が少なくなった気がする。」と感じているそうです。
「もっと弘前の人々に美味しいスープカレーを食べてもらい、スープカレーをもっと多くの人に知ってもらいたい、そして少しでも土手町・弘前市を盛り上げたい。」と語ってくれました。
最近はコロナ規制の緩和や、スープカレーが認知され始めたこともあり、注文が徐々に増えてきているそうで、これから桜祭りやねぷたまつりなどのイベントに向けて頑張りたいと意気込んでいました。
まとめ
弘前で本格的スープカレーを楽しめる「MAGARI」。
本場北海道の作り方や味を再現しつつ、地元ならではの食材や味付けが特徴のお店。
店内にはイートインコーナーもありますが、テイクアウトやデリバリーにも対応しているため、自宅でも手軽に本格スープカレーを食べることができます。
店主の川越さんから「スープカレーを通して弘前を盛り上げたい」という、素敵な地元愛と人柄の良さを感じることができました。
美味しいスープカレーが食べたい方、美味しいコーヒーが飲みたい方には、ぜひオススメしたいお店です。
〇店名:Soup Curry Magari
〇場所:青森県弘前市土手町21-3
提携駐車場 朝日パーク
〇電話:090-7333-6005
〇営業時間:ランチ11:00〜15:00(lo.14:30)
ディナー17:30〜20:00(lo.19:30)
〇定休日:毎週月曜日、第2・第4日曜日
木曜日、日曜日はランチのみ
〇公式:Instagram https://www.instagram.com/soupcurry_magari/
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