全国的にも有名な青森県のねぶた祭り。
実はねぶた祭りは大きく3種類あるのをご存じでしたか?
今回は、夏の青森をより楽しめるよう、「ねぶた祭り」と「ねぷた祭り」の違い・特徴を分かりやすく解説します。
3種類のねぶた祭り|ねぶた祭り・ねぷた祭り・立佞武多祭り
青森県のねぶた祭りには、大きく分けてねぶた祭り・ねぷた祭り・立佞武多祭り(たちねぷたまつり)の3種類があります。
それぞれのねぶた祭の開催地域は、以下の通りです。
〇ねぶた祭り:青森市
〇ねぷた祭り:弘前市
〇立佞武多祭り:五所川原市
ねぶたの意匠だけでなく、お囃子や掛け声、参加者が身に着けている衣装もそれぞれ異なります。
青森県内の各地で開催されるねぶた祭りは、開催期間が重なっている場合もあるので、時間に余裕があればいくつか巡ってみるのもおすすめです。
青森市のねぶた祭り
青森市のねぶた祭りは、東北地方でもトップクラスの来場者数を誇るお祭りです。
多い年は祭りの期間中に270万人近く来場しており、「日本全国で5本の指に入る」と言っても過言ではないほどの人気があります。
おそらく、青森県外の方が思い浮かべるのは青森市のねぶた祭りでしょう。
青森市のねぶた祭りの特徴は、とにかく豪快で華やかなところ。
ねぶたは人形型のものが多く、骨組みを組んで作っているため立体的です。
高さは建物3階、横幅は仮設ステージと同じくらいのサイズ感の大型ねぶたもたくさん登場し、道を通るたびに沿道からは「おお~!」と歓声があります。
青森市のねぶたの掛け声は「ラッセラー」、お囃子は弾むようなリズムで元気よく聞こえます。
お囃子は「進行」「戻り」など、ねぶたとその行列の動きに合わせて数種類用意されています。
同じねぶたにずっと付いて行くと、違う拍子のお囃子をいくつも聞けるかもしれませんね。
お囃子と同時に欠かせないのが、「ハネト」の存在です。
ハネトはねぶたの周りで跳ねるように踊る人のことで、ねぶた祭りの熱気をグングン上げてくれます。
ハネトの衣装を購入もしくはレンタルをして当日身に着けておくと、青森市以外の人も練り歩きに参加することが可能。
詳しくは、青森ねぶた祭りの公式サイトを確認してみてください。
ハネトの衣装は、ただ浴衣を着るだけではありません。
浴衣の上に黄色いシゴキを垂らし、肩には桃色の布をたすき掛けにし、頭には鈴と花が付いた花笠を被ります。
動くたびにシャンシャンと音が鳴り、祭りに華やかさを添えていますよ。
最終日は、ねぶたの海上運航を行います。
約11,000発の花火が打ちあがる夜空を背景に、明かりが灯ったねぶたが海の上を進んでいく様子は幻想的。
青森市のねぶた祭りは、始まりからフィナーレまでずっと目が離せないお祭りです!
〇開催場所:青森県青森市
〇開催日時:2023年8月2日(水)~2023年8月7日(月)
〇公式:HP https://www.nebuta.jp/
Instagram https://www.instagram.com/aomorinebuta_official/
Twitter https://twitter.com/nebuta_official
Facebook https://www.facebook.com/aomorinebuta/?ref=embed_page
弘前市のねぷた祭り
弘前市のねぷた祭りは、例年150万人以上が来場する東北の夏の一大イベント!
東北地方のなかでは、来場者数がベスト3に入るほどの人気があります。
弘前市のねぷたの特徴は、扇形のものが登場するところ。
下はキュッと細く、上は大きくアーチを描くようなねぷたは、上品かつ華やか。
ねぷた絵は、臨場感溢れる戦の絵や、幽霊や妖怪の絵等、他の地域と比べるとおどろおどろしいものが多めな傾向にあります。
広い道を練り歩いているときは、客席や沿道のすぐ近くまで寄ってきてくれることもありますよ。
通りをジグザグと縫うように動き、まんべんなくねぶたを見せてくれるのが嬉しいポイントです。
掛け声は「ヤーヤドー」で、お腹の底から張り上げた声が響くと、一気にお祭りムードが高まります。
お囃子で注目して欲しいのが、重厚感のある太鼓の響き。
建物2~3階分の高さがある和太鼓を、子どもの背丈ぐらいのバチで叩く様子が印象的で、離れたところからでも音が聞こえてきます。
どっしりとした太鼓の響きの上に、軽やかな横笛や鉦が重なり、辺り一帯はとても賑やかですよ。
衣装は浴衣や法被をお揃いで着ているところが多い傾向にあります。
弘前市のねぷた祭りは賑やかさがある一方、青森市のものと比べるとややしっとりとした雰囲気がある印象です。
JR青森駅からJR弘前駅までは電車で約45分の距離ですし、開催日時のほとんどが重なっているので、両方見に行ってみるのもおすすめですよ。
〇開催場所:青森県弘前市
〇開催日時:2023年8月1日(火)~2023年8月7日(月)
〇公式:HP https://www.hirosaki-kanko.or.jp/edit.html?id=cat02_summer_neputa
平川市のねぷた祭り
引用:https://konantetsudo.jp/2023/07/04/2023hirakawaneputa
青森市の南側に位置する平川市でも、「ねぷた祭り」が開催されています。
開催期間が毎年8月の2日・3日のみと短く、レア度の高いお祭りと言えます。
平川市のねぷたは弘前市の系統を引き、扇形のものがよく登場します。
弘前市のねぷたと異なるのは、水墨画のような白黒の色合いを基調にしているところ。
例えば武士を描いたねぷた絵の場合、興奮した表情を浮かべた顔と炎だけを赤く塗り、それ以外の武器や鎧などは白黒で描いているものも。
夜に明かりを灯すと顔と炎だけが燃え上がるように見え、独自の世界観を感じられますよ。
お囃子は弘前のねぷたの流れを汲みつつ、テンポを少し早めに演奏するのが基本。
掛け声は、「ヤーヤドー」と「ヤーレヤーレヤーレヤ」が混在しています。
衣装は団体ごとにお揃いの法被を着ているところが多い傾向にあります。
お囃子や掛け声も団体によって少しずつ異なるので、練り歩きの列の最初から最後まで見ていただきたいです。
運行ルートの最寄り駅である弘南鉄道「平賀駅」へは、青森市のJR「青森駅」から電車で約1時間30分、弘前市のJR「弘前駅」から電車で約17分です。
特に弘前市からのアクセスに優れているため、ぜひ平川と弘前のねぷた両方を見に行ってみてください。
〇開催場所:青森県平川市
〇開催日時:2023年8月2日(水)、2023年8月3日(木)
〇公式: 平川市観光協会HP https://hirakawa-kankou.com/2023/07/02/hirakawa-neputa-kanranseki-2023
五所川原市の立佞武多祭り
五所川原市は、青森市の西隣にある人口約51,000人の街です。
青森県内でも特に歴史が新しく、知る人ぞ知る祭を実施しています。
五所川原市で運行するねぶたは「五所川原立佞武多(ごしょがわらたちねぷた)」と呼ばれており、とにかく大きいのが特徴。
「立」という漢字が入っている通り、立ち上がった姿のねぷたが運行します。
縦長で人形型の佞武多は大きいものだと20m以上もあり、7階建てのビルと同等の高さから見下ろされると、震え上がるような迫力を感じますよ。
お囃子は他の地域と比べると軽やかな調子のものが多く、気分をパッと明るくしてくれるのが魅力です。
掛け声は、「ヤッテマレ」。
佞武多を先導する数十人のハネトたちの衣装は、団体によりさまざまです。
色鮮やかな法被を身に着けているところや、華やかな花笠を被った浴衣姿のところなど、本当に個性豊かですよ。
運行ルートの最寄り駅であるJR「五所川原駅」へは、青森市のJR「青森駅」から電車で約1時間10分、弘前市のJR「弘前駅」から電車で約40分です。
五所川原市の立佞武多祭りの開催期間は5日間あるので、ぜひ立ち寄ってみてください。
〇開催場所:青森県五所川原市
〇開催日時:2023年8月4日(金)~2023年8月8日(火)
〇公式:HP https://tachineputa-official.jp/
夏の夜空を明るく照らす、青森のねぶた(ねぷた)祭りを見に行こう!
「ねぶた」「ねぷた」と名前は似ていますが、青森県内のねぶた(ねぷた)祭りはそれぞれとっても個性豊か!
ねぶた絵の雰囲気や衣装、掛け声などが地域ごとに違うため、あちこち巡りながら何度でも楽しめます。
ねぶた(ねぷた)祭りの共通点を挙げるとしたら、会場の熱気は圧倒されるくらい強く、夏の夜空を明るく照らすねぶた(ねぷた)がいつまでも忘れられないくらい幻想的なこと。
1カ所だけピンポイントで見るのはもちろん、開催期間が重なっていることを活かしていくつか巡ってみるのもおすすめです。
2023年は、青森県のねぶた(ねぷた)祭りで夏を楽しんでみてはいかがでしょうか?
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